メガバンク系クレジットカード会社の動向

メガバンク系クレジットカード会社の動向

電子マネーに対するクレジットカード会社の戦略をまとめておこう。これまでの動きを総括すると、有力カード会社、メガバンクはそれぞれ自前の親密な電子マネーを持っており、それを盛り立てている。また、最近は上限金利引き下げで収益源を失った中小のカード会社が、これまでの姿勢を一変させ、積極的に電子マネー事業に参入しようとしており、業界地図はいっそう複雑になってきている。

 

まずメガバンクの状況から紹介すると、三井住友フィナンシャルクループの一角を形成する三井住友カードは、NTTドコモの資本を受け入れてからiDのアクワイアラーとしてNTTドコモの意向に忠実に従って加盟店開拓を展開している。加盟店数としては第1位の地位にある。ただ利用が伸びないため、同社は独自にiD付きのカードを発行し利用促進を図っている。また、PITaPaの運営も受注し、交通系電子マネーのノウハウも蓄積しつつある。

 

三菱UFJフィナンシャルグループは三菱UFJニコスのSmartplus、VisaTouchを押し立てて攻勢をかけているが、iD、QUICPavという二規格に比べると出遅れ感は否めない。みずほフィナンシャルグループは特定の電子マネー規格を持たず、全方位外交を展開している。しばらく様子をみながら、最終的には有力と思える規格に載ろうとしているようだ。

 

一方で、QUICPayの盟主JCBは、QUICPavをiDに対抗する勢力にまで盛り立てることに成功した。また、プリペイド型電子マネーでは、アイワイカードを通じてnanacoの運用にも深くタッチしており、今後はnanacoを軸に少額決済分野での取り組みを積極的に図る戦略を取るとみられる。

その他のカード各社の動向

トヨタファイナンスは、JCBと並んでQUICPayの普及に力を入れている。名古屋地区を中心に加盟店を増やしており、すでにJCBに代わってQUICPayを推進する旗振り役の立場に立つたといえる。

 

イオンクレジットサービスは、SulcaとiDのグループと親密で、最初に共用端末を導入して二つの規格を受け入れた。この他にもWAONも採用しており、今後はSuica、iDとの棲み分けが課題になるだろう。

 

UCカードは以前からJR東日本との関係が深いため、Suicaショッピングの立ち上げからその運用面でサポートしている。このほか、ほとんどのクレジットカード会社はEdyに関してはチャージ機能で協力しており、その多くがバリューイシュアになり、チャージ分の半額を供託金としてビットワレットに預けている。

 

またライフカードは2007年秋からiD陣営への参加を表明した。オーエムシーカードはVisaTouchに参加しているが、三井住友フィナンシャルグループ入りしたこともあって、iDの採用も考えることになるだろう。有力な規格を導入しないと先行投資分かフイになるため、カード会社は慎重になっていたが、ここに来てiD、QUICPayが有利な状況になってきたためこの二陣営へ雪崩をうって集まることになるだろう。

 

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電子マネーの主流「カード会社との関係が深いポストペイ型」

ポストペイ型電子マネーはカード会社との関係が特に深いのが特徴だ。iDは三井住友カードの協力がなければ、今のような広がりは不可能だっただろう。QUICPayはJCBが作り、現在はモバイル決済推進協議会が中心になって進めている。Smartplusは三菱UFJニコス、VisaTouchはVISAインターナショナルが進めるという関係である。有力カード会社、キャリア、メガバンクが自前の規格を開発して進めるという形をとっているといっていい。

 

ただ、みずほフィナンシャルグループだけは独自の規格を持っていない。そのために同グループの各社は全方位外交を進めており、クレディセゾンは・IDとQUICPay、オリコはIDとQUICPay、PayPassといった複数方式の採用を行っている。どこが主流になっても付いて行けるようにしているのだ。

 

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