イオングループの電子マネー「WAON」

イオングループの電子マネー「WAON」

nanacoに対抗するように、イオングループは07年4月27日から独自の電子マネーWAONを発行した。 WAONも、nanaco同様にプリペイド型で、こちらはSuicaと同じく最大2万円まで入金が可能だ。入会するには300円(税込)が必要だが、nanacoと違って、入会時に氏名を記入する必要がないために気分的に楽だ。

 

WAONは1年間でa00万枚の発行を予定しており、09年2月までにはジャスコ、マックスバリュなどグループの約8000店とショッピングセンター(SC)のテナント約1万5000店の合計2万3000店に導入する計画だ。ちなみにイオンループは。07年2月からイオンSuicaカードを発行し、SuicaとIDを受け入れる共用端末を整えている。「顧客の中心の女性層にはWAONを使ってもらい、通勤でJRを利用する男性層にはSuicaを使ってもらい、その人たちの両方を取り込みたいから」(WAON担当者)という理由で共用端末を用意したという。電子マネーに積極的なグループという印象を受ける。

 

WAONを利用すると、200円で1ポイント貯まり、100ポイントで100円の還元となっている。還元率は0.5%。ポイントの還元率はnanacoより少ないが、これについては、「イオンカード会員向けに20日、30日は5%割引になるお客さま感謝デーをやっていますし、10日はWAONデーで5%割引をしていますから、そちらで十分にサービスをしています」(WAON担当者)といっている。イオンの場合はWAONだけでなく、クレジットカードのイオンカードとの組み合わせで使わせようとしているようだ。その意味で、WAONの運営には直接タッチしないといわれるが、イオンクレジットサービスとの関係がポイントになるだろう。